こんにちは、ママときどき歯科医のタンケンです。
人生においてサバイバル能力は必要だと思っています。
佐藤優(まさる)さんの『人生のサバイバル力』、読みました。
私の机の上に置いてあったら、珍しく夫が反応してました。
小2の息子は「じんせいのさばいばる『か』」と読んでいました。
力(ちから)も習ってはいますが、語彙力がモノを言う範囲です(笑)
元外交官で特にロシア外交をしていた人で、現在はいろいろな記事のコメンテーターをされています。
この本は、久米島高校で行われた授業を再編したものです。
本の中で、『君たちはどう生きるか』について言及している部分もあります。
『君たちはどう生きるか』は1937年に吉野源三郎さんが書いたもので、2017年に漫画化されました。
私も読んだことがありますが、これが戦前に書かれた話なのか?!とビックリしました。
(吉野源三郎さんは治安維持法違反で捕まったりしてるみたいです。それほどセンセーショナルな内容)
物事を多角的に捉えて、俯瞰する力。
人々が助け合おうとする力。
視野を広げておく、助け合いの精神。
この辺りを言いたかったのかなーと思います。
高校の授業の再編みたいなので、自己啓発本のようにメッセージをバシッと書いてある本ではありません。
こういうことをしておくといいよ、こういう例もあるよ、というような感じで読みました。
本の中で個人的に印象的だったのが、ご自身のお母様の戦争体験記です。
久米島・沖縄での経験が書かれていました。
私の祖父母はたまに戦時中のことを話す人でした。
特に祖母は広島で看護師をしていたこともあり、原爆手帳を持っていました。
戦地での看護師を増やしたかった日本軍により、看護学校が3年制だったのが2年になり、1年半になったと言っていました。
その下の学年は1年だったと。
実地訓練もなく、いきなり戦地で負傷した兵隊さんの看護をしたとか。
広島では山のような死体があった、とサラッと話を聞きましたが、その時、祖母は16〜18歳くらいではないかと思います。
女学校で、落ちてきた落下傘爆弾を竹槍でつつく練習をした、とも聞いています。
祖父は身体が弱く、衛生兵という仕事についていたそうで、物資を取りに2階へ上がる階段を登っているときに広島の方角で何かが光ったのをみたそうです。
その後、原爆が落とされた、と聞いたそうです。
日本は負ける、と確信したそうです。
もちろん口には出しませんでしたが。
2人とももうお空の住人。
でも、2人とも大往生でした。
そんな祖父母を思い出した本でした。